長崎市立市民病院トップページ ≫ 病院のご案内 ≫ 当院の最新医療 ≫ ストロンチウムによる疼痛緩和治療
長年待ち望まれていた、有痛性多発骨転移に対する疼痛緩和治療薬のメタストロン注がやっと国内でも承認され、2008年3月から県内で初めて、九州で二番目に当院でも使用可能となりました。
2009年2月現在で9名に治療を行い、比較的良好な結果が得られてきております。
ストロンチウム89は、物理的半減期が約50.5日の高エネルギーβ線放出核種です。β線の最大エネルギーは1.49MeVで、組織内飛程は平均2.4mm(最大8mm)であり、周囲への被ばくもほとんど考慮する必要はなく、この点からも外来での治療が可能となっています。骨シンチと同じような機序で骨転移部位周囲の造骨活性を示す部位に集積するため、骨転移病巣へβ線が照射され、正常骨髄への被ばくは骨転移部位の約1/10と少なく、比較的安全に、単回の静脈投与で全身の骨転移部位を照射可能となっています。
治験の段階で、疼痛緩和は約6割で認められています。
適応について
以下のすべての基準を満たしていることが必要です
1.組織学的ないしは細胞学的に固形癌が確認されている(多発性骨髄腫は適応外)
2.骨シンチで多発性骨転移があり、疼痛部位に一致して骨シンチで異常集積がある
3.非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)やオピオイドでは、疼痛コントロールが不十分である
4.外部放射線治療の適応が困難である(例:体位の保持が不可能、多発病変など)
5.本薬の臨床的利益が得られる生存期間(数ヶ月)が期待できる
6.十分な血液学的機能(白血球3000以上、好中球1500以上、赤血球300万以上、ヘモグロビン9.0以上)を有すること

効果は通常、投与後1~2週後に見られます。
10%前後で投与後3日以内に一時的疼痛増強が発現する場合があります。
骨髄抑制(主に白血球および血小板) ピークは約8週後といわれています。
投与後1週間の間に余分なSr.はほとんど尿中に排出されますので、特に投与1~2日の間の尿の処理に注意が必要です。
患者さんの尿や血液が付着した場合は、必ず石鹸を用いて十分に洗浄してください。

紹介の方法
紹介状(化学療法、放射線治療を受けられていれば、出来るだけ詳しく)除痛の方法(現在使用している鎮痛剤の種類・量など)
適応を検討し、適応があれば薬剤を注文し、後日静脈注射を行います。
なお、全例調査となっていますので、治療前後の血液検査と治療後の疼痛の状況、後治療に関してなど調査をお願いする可能性もあります。
なお、保険は利きますが、個人負担が10万円程度かかりますが、3ヶ月程度有効であり、その間の麻薬の使用による支払いと同程度の費用となります。
連絡・問い合わせ先
〒850-8555 長崎市新地町6-39 長崎市立市民病院放射線科 医長 南 和徳℡ 095-822-3251 内2350 Fax 095-824-4030











