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肺がん
肺がんについて

1 概説

 日本での死因の第1位は悪性新生物(がん)です。現在1年間に約33万人の方ががんで亡くなっていて、そのうち肺癌死亡は約6万3000人です。肺癌は増加傾向にあり、がんによる死因の男性では第1位、女性では胃がんについで第2位です。 喫煙が最大の原因ですが、喫煙しない人に発生する肺癌についても判ってきています。 診断と治療法が進歩してきていて、治療成績も徐々に向上しています。

2 種類

 肺癌は大きく小細胞肺癌と非小細胞肺癌の2つに分類されます。
 小細胞肺癌は、肺癌全体の10-20%を占めます。進行が速い反面、抗がん剤や放射線に感受性が高いため、治療の中心は抗がん剤による化学療法と放射線療法になります。
 非小細胞肺癌は、肺癌全体の80-90%を占めます。腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌などが含まれます。小細胞肺癌よりも進行は遅く、外科的切除(=手術)、放射線療法、化学療法、またはこれらの2つ以上を使った集学的治療を行います。

3 診断

 胸部レントゲン・CTを撮影後、気管支内視鏡による確定診断を行います。気管支鏡検査の結果は約1週間で判ります。確定診断がついたら病期分類のために全身検索を行います。脳MRI(またはCT)、骨シンチ(またはPET/CT)、腹部CT(または超音波検査)を行います。これらの検査結果からTNM分類を行い、病期(IA, IB, IIA, IIB, IIIA, IIIB, IV)が決定されます。また治療前には呼吸機能検査、心電図、一般採血検尿検査などを行い、治療に耐えられる体力があるかどうかを判断します。

4 治療

 小細胞肺癌と非小細胞肺癌で異なります。
 小細胞肺癌は限局型と進展型に分けられます。遠隔転移や悪性胸水がない場合が限局型となり、放射線療法と化学療法による集学的治療を行います。非常に早期の場合は手術を含めた治療も考慮されます。限局型でない進展型の場合には化学療法になります。
治療の効果がよい場合には予防的全脳照射を行います。
 非小細胞肺癌も病期で異なります。一般的にIA期は手術、IB-IIIA期は手術+化学療法、IIIA-IIIB期は放射線+化学療法、IIIB-IV期は化学療法です。
 今後はTNM分類も改訂されますし、いずれの治療も満足の行く治療成績ではないため、臨床試験を行いながらさらに治療成績の向上を目指しています。