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大腸がん
大腸がんについて
大腸がんは結腸がんと直腸がんに分けられ、近年は、欧米人のように結腸がんが増えてきているのが、大腸がんが増加している原因のようです。2005年の部位別にみたがんの死亡率は大腸がん全体では3位、女性では結腸がん+直腸がんをあわせると、胃がんを抜いて1位となっています。毎年4万人を越える人が大腸がんにより亡くなられています。一方、大腸がん罹患者(大腸がんにかかる人)数は、死亡数の約2倍であり、これは大腸がんの生存率が比較的高いことを伺わせます。
大腸がんの発生ルートは2つあると考えられています。1つは良性のポリープ(腺種)ががん化するルート(腺種―がん関連)で、もう1つは正常粘膜から直接がんが発生するルート(デノボがんといいます)です。後者は早期に進行がんに至るルートとして注目されています。
また、大腸がんの発生には食生活などの環境因子(動物性たんぱく質、脂肪摂取量の増加や食物繊維摂取量の低下)によるものと、遺伝的要因によるものが関係しているといわれています。大腸がんにおける遺伝的関与(5%くらいといわれています)に関しては、次第に明らかになってきていて、家族性大腸腺種症や遺伝性非ポリポーシス大腸がん(HNPCC)では、関連する遺伝子が発見されています。
(症状)
大腸がんでの症状の特徴は、がんができた部位(右側結腸・左側結腸・直腸)による症状の違いがあることです。右側結腸では、まだ腸内容物が液状なので、通過障害はきたしにくく、腹痛、腫瘤触知、貧血などが多いのに対して、左側結腸・直腸では、腸内容物が固形になっているうえに肛門に近いこともあり、がんからの出血が血便として認識されやすく、さらに進行してくると腸閉塞症状が出現してきます。しかしながら、早期がんの場合は、これらのがんに伴う症状はほとんど見られないことが多いとされています。(大腸がん検診)
大腸がんの検診の代表が便の免疫学的潜血反応です。食事制限をすることなく受けられる簡便な検査であり、2日法で行われています。肉眼的に認識できない出血(潜出血)を検出する方法で、陽性であった集団から、大腸内視鏡検査や注腸造影検査を行って大腸がんやポリープを発見する方法で、現在行われている一般的な大腸がんの検診方法です。効率よくがんを発見できる方法ですが、便潜血検査で発見できる確立は、進行がんで80%、早期がんで50%であり、すべてのがんをスクリーニングできるわけではありません。(診断)
大腸がんの診断方法には、注腸造影検査(レントゲン検査)と内視鏡検査があります。いずれも下剤をかけて大腸に残っている便を全部排出しないと検査ができません。どちらか一方で済ませたい場合は、大腸内視鏡検査をお勧めします。前日の食事制限は必要なく、当日、下剤を2リットル前後飲んでもらいます。内視鏡検査で、ポリープや病変がみつかれば、生検を行い病理科の先生に顕微鏡で見てもらって、がん細胞の有無をチェックしてもらっています。また、内視鏡的切除ができるかどうかの判定に拡大内視鏡検査、超音波内視鏡検査なども行い、適切な治療を選択するのに役立っています。(病期)
大腸がんの治療を決定するために、わが国では「大腸がん取り扱い規約」に基づき病期分類を行っています。進行度は主にがんの深さとリンパ節転移度によって決まります。他に腹膜播種、肝転移、遠隔転移によって決まります。ステージ分類
・0期:がんが粘膜にとどまるもの
・Ⅰ期:がんが大腸壁にとどまるもの
・Ⅱ期:がんが大腸壁を越えているが、隣接臓器におよんでいないもの
・Ⅲ期:リンパ節転移のあるもの
・Ⅳ期:腹膜、肝、肺などへの遠隔転移があるもの
欧米では、この他にTNM分類やDukes分類が用いられています。
(治療)
治療法には大きく分けて、内視鏡的治療、外科療法、放射線療法、化学療法があります。大腸がんの場合は、完全に切除できれば、根治性が高いがんであり、また早期大腸がんであれば、内視鏡的切除が可能です。(注)大腸癌研究所より2005年7月に「大腸癌治療ガイドライン医師用2005年版」が作成され、2009年の出版を目標として本ガイドラインの改訂作業が進捗中です。また一般の方向けの冊子「2006年版 大腸癌治療ガイドラインの解説」も刊行されています。








