管理者ごあいさつ

ごあいさつ

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 物事には節目があります。日常澱みなく過ぎている時の流れも、時間の節目をうまく使えば、心新たなジャンプアップのための区切りとすることができます。幸いにもわれわれにはそのチャンスが与えられているのです。
 現在、長崎市立病院として市民病院と成人病センターの2つがあります。その2つは2012年4月からは地方行政独立法人化します。独法化後の新組織は長崎市と協調しながらも、独自性と責任をもって病院事業の運営をしていくことになります。
 加えて、2つの病院機能はまもなく集約されます。長崎港を目の前にし、水辺の森公園、県美術館、グラバー園などに囲まれ、長崎の特徴的な景観を周囲に有し、交通の便に恵まれた長崎市立市民病院の現在地に新病院が建設されます。その工事が12年2月に始まります。第1期棟(新病棟と外来棟)完成が2年後の14年2月で、完成と同時に新病院の開院です。それから現在の市民病院の建物が取り壊され、第2期棟(管理棟と駐車場)が建設され、16年5月にはすべて建築業務が完結する予定です。この間、現在の長崎市立市民病院と成人病センターは段階を経て一つの病院として集約されます。
 この新病院が目指すものの一つは、長崎市民の生命の砦として救急医療を実践していくことです。これからの5年間で救急医療体制を整備します。だが、いままでが救急中心に医療を展開してきたわけではありませんので、救急医療体制の確立は焦眉の急です。まず、院内の取り組みとしては、病院を挙げて救急医療を支えるためにすべての専門領域の診療科が救急のためのバックアップ体制を作り上げることに力を注いでいます。私たちは新病院での救急対応を目標に、まずは、院内のコンセンサスとして、その形作りから始めています。その上で、救急専門医の方に十分にその腕を発揮してもらいたいものです。
 次の5年間では、病院の国際化に向けて舵を取ります。長崎は国際的な観光地でもあり、海外からの観光客として年間のべ16万人が長崎市に宿泊しています。韓国、中国、次いでアメリカからの旅行者が多数をしめています。また、海外からの留学生や居住者が多いのも国際都市長崎の特徴でしょう。外国人のために、安心して診療が受けられる国際化病院づくりを目指します。そのためには、病院勤務の医師や看護職などの医療人に積極的に海外で学ぶための支援システムを構築します。すでにJACA、スーダン、中国などとの関連は形成されていますし、今後は西欧諸国に派遣する制度も作ります。
 また、一方では10年後にこの病院が社会から必要とされるためのフラッグシップと成りうる部門の開発も欠かせません。そのフラッグを何にするのかはいま模索中ですが、10年後にもこの病院が社会から必要とされるために、今から人材育成のための種をまいておかねばなりません。
 新病院開院までの2年間、患者さんや病院周辺の住民の皆様にはご不便とご迷惑をおかけすることになるかと思いますが、なにとぞ、ご寛容のほど、お願い申し上げます。
さらに、この2年間は病院スタッフの方々には、ことさらきつい時代をともに過ごしてもらうことになります。機能的にも経営的にも厳しい時期になることは間違いありません。でも、苦難の時期だからこそスタッフの皆さん方に提供できることがあります。それは新しく物を作り上げることの喜びです。苦労が多ければ多いほど、目標がかなった時の感動は大きいものです。
 そのことを心に刻み、これから新病院開院までの期間、どうぞ、よろしくお願いいたします。(2012年1月1日)

     
長崎市病院事業管理者  
兼松 隆之



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